タナカ ジュンヤ
- 入賞履歴
- ポケモンワールドチャンピオンシップス2025 マスターディビジョン 3位
- 入賞履歴
- ポケモンワールドチャンピオンシップス2025 マスターディビジョン 3位
01
ポケカを始めたきっかけ
30代から始めるポケモンカード TCG BARで大人のコミュニティに所属
- ポケカを始めたきっかけを教えてください。
幼少期になんとなく集めていたということもあったと思いますが、本格的に触れるようになったのは社会人になってからです。拡張パック「パラダイムトリガー」が発売された頃だったと思うので、2022年の末ですね。会社の先輩に誘われてパックを買ってみたところスペシャルアートレアのルギアVが出まして、それがきっかけでのめり込んでいったのを覚えています。
- 対戦はいつごろからするようになったのですか?
当時静岡に住んでいたのですが、すぐに仕事の関係で札幌に引っ越すことになりまして。新しくポケカのコミュニティを探そうと思ったのですが、年齢も30半ばだったこともありカードショップで子どもたちといっしょにというのは抵抗がありました。そんなとき、公認ジムでもあったTCG BAR EXTRA(2025年現在閉業済み)という店舗さんを見つけまして、ここなら年齢層も高めだろうということで通い始めたんです。そこで最初はシールド戦に誘っていただいて、徐々にジムバトルにも参加しつつ交流を深めていったような形です。
世界大会で真剣勝負をする 選手の姿に憧れて
- シティリーグやチャンピオンズリーグを意識するようになったきっかけは何でしたか?
横浜で開催された「ポケモンワールドチャンピオンシップス2023」を見てからですね。シマダ ダイチ選手を始めとする有名選手が、あれだけの大舞台で真剣勝負をくり広げる様子を見ていたら触発されてしまって。普段何気なく遊んでいるのとはまた違った楽しさや情熱を自分も感じたいと思ったんです。さっそく2024シリーズから、いわゆる大型大会にも積極的に挑戦するようになりました。
02
得意なデッキ
世界3位入賞のリザードンexは 仲間に授けられた相棒ポケモンだった!
- 得意な戦いかたを教えてください。
序盤はじっくりと盤面を作り上げ、準備が整ったら満を持して反撃をして逆転するような戦いかたが自分に合っていると感じます。というのも、初めてシティリーグに出ることを決めた際に、EXTRAで仲良くなった友人から「先のことも見据えてやっていくなら、リザードンexを使った方がいい」とアドバイスをもらったんです。リザードンexが長く活躍するだろうということに加えて、私の性格もある程度理解してくれたうえでの助言だったのだと思っています。
- そんなアドバイスがあったんですね! そのままリザードンexを使い続けて世界大会で3位入賞というのはめちゃくちゃエモいです!
本当に嬉しかったですね。あとちょっとのところで優勝までは届きませんでしたが、それでも仲間が授けてくれたリザードンexといっしょにこれだけの結果を残せたことが、自分にとってはとても誇らしいです。
03
デッキ作りで
大事にしていること
そのデッキでいちばんやりたいことを より強く意識して調整を行う
- デッキ作りで大事にしていることを教えてください。
大会で結果を残したデッキレシピがたくさん見られる時代ですので、ありがたく参考にさせていただいています。そのうえで調整を行う際には、まずは場にしっかりとポケモンたちを並べていくことを大事にしたいと考えていますので、そのために必要な、なかよしポフィンやネストボール、ハイパーボール、ペパーなどのカードは多く確保するようにしています。
- 初歩的な質問で恐縮ですが、すでに結果を残しているデッキレシピをあえてカスタマイズする際、どのような考えをもとにカードの入れ替えを行っていますか?
自分がそのデッキを使っていちばんやりたいことは何なのかというのを再確認して、そのコンセプトをより明確にするような意識で調整を行っています。たとえば、「ポケモンワールドチャンピオンシップス2025」(以下、「ポケモンWCS2025」)で使用したリザードンexのデッキは、ヒトカゲ、リザード、リザードンexの数を通常より多く入れています。具体的には3枚、2枚、2枚だったところを4枚、2枚、3枚にしています。これはとにかくリザードンexを主軸として戦うというコンセプトを際立たせた結果です。これによって、タケルライコexやサーフゴーexのような比較的早い段階から攻撃をしてくるような相手にも、しっかりとヒトカゲを複数並べてリザードンexへの進化を安定させることができました。
04
一番思い出に残っている
大会、使用したカード
対戦相手の姿勢に感化され 本気で勝つための取り組みを実践
- いちばん印象に残っている大会は何ですか?
「シティリーグ2024 シーズン2」です。予選の最終戦で勝てば決勝トーナメントという状況でしたが、ギリギリ届かずに敗退してしまいました。そのとき、お相手のかたが勝利に向かってひとつずつ確かな手順を踏んで綺麗に試合を運ばれているのを目の当たりにして、自分の中でハッとしたような思いがあったんです。当時はただ漠然と勝ちたいと思うだけであった自分を自覚しまして、本気で勝ちを目指すには取り組みを変えなければならないと思わされました。
- 具体的にはどのような変化がありましたか?
大きく変わったのは、対戦後に記録を残すようになったことだと思います。ただ勝った、負けたではなく、あの場面でどのような行動をとるのが最適だったのかを考えて、それも含めて記録に残すようになりました。それまでも友人たちからアドバイスをもらうことはありましたが、自分の考えが深まったことによってアドバイスの意図を正確に受け止められるようになっていった実感が確かにありました。そのタイミングで明確に実力が伸びたと思います。
05
好きなカードとその理由
リザードンとの約30年変わらぬ愛(?) 動きをサポートするカードにも感謝を
- 好きなカードを教えてください。
ピジョットexやドロンチなど、私のやりたいことを支えてくれるような特性や効果を持ったカードが好きですね。そういった意味ではペパーでなかよしポフィンとワザマシン エヴォリューションを持ってくるという一連の流れそのものがとても好きですね。
- 好きなポケモンだとどうでしょう?
私が初めて『ポケットモンスター 赤・緑』をプレイした際、最初に選んだのがヒトカゲでした。そういう意味でも、やっぱりリザードンが好きですね。
- エモい情報がどんどん出てきますね! トレーナーとポケモンの一途な愛を感じます。
一時的にドラパルトexデッキに心移りをしていたというのが、とても言いづらくなってきました……(笑)。
06
よく行くジム
ポケカで繋がるともだちのわ 住む場所や年齢が離れていても
- よく行くジムはどこですか?
現在は東京に住んでおりますが、札幌にいた頃と比べるとジムバトルの参加頻度は落ちてしまいました。一方で自主大会には参加することが多いです。
- 普段の練習としてはどのような形で行われていますか?
おもにリモートで札幌の友人たちと対戦をしつつ調整を行うことが多いです。改めて言葉にすると気恥ずかしいですが、遠く離れていてもポケカを通じて繋がっていられることが嬉しいんです。中にはひとまわり以上年下の友人もおりまして、彼らとこうした関係値を築けるというのもポケカのいいところだなと感じています。
アナハイムまで駆けつけて 支えてくれた友人
- 世界大会初出場ながら、「ポケモンWCS2025」で3位に入賞されました。その要因は何だったと思いますか?
仲間たちの手厚いサポートのおかげだと思っています。とくに札幌からの友人である、カワダ ハルキさん、サカタ カズヤさん、ヤマガ ミツハルくんの3人がいつも練習に付き合ってくれていました。中でもサカタさんは、なんとアナハイムまでいっしょについてきてくれて。現地でもギリギリまで調整に付き合ってくれたり、心の支えになってくれたりしていました。
- 選手として出場されていたわけではなく、ですか?
そうなんです。とはいえ彼もサイドイベントの方に参加しておりましたので、立場は違えどお互い励まし合っていっしょに戦っていました。彼も頑張っているから私も頑張らないとなと考えて対戦に臨んでいました。
- 歳を重ねてからポケカを始めたからこそ気づいた魅力がありましたら教えてください。
まずは人間関係の面で、ポケカをしていなければ知り合わなかったであろう友人がたくさんできました。もうひとつ、社会人になってから真剣勝負をする機会って意外となかったなと思います。しかも本当に幸運なことに、私は日本を代表して戦うことができました。そのような体験はこれまでにありませんでしたし、ポケカを通して私の世界がどんどん広がっていくのを感じています。
- 数多くいる社会人ポケカプレイヤーたちにとって、タナカ選手の活躍は大きな希望となったと思います。タナカ選手から何かメッセージをいただけますか?
私自身、想像もしていなかったことが実現しました。しかしそれは誰しもが実現し得るものなんだと思います。そのためには、自分の限界を決めつけないことが大事なのではないでしょうか。それは競技の面でも、コミュニケーションの面でも。ポケカが自分の世界を拡げてくれることを信じて、楽しく遊び続けてほしいと思います。
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