イタガキシュウト選手（以下、シュウト選手）　物心がついたときにはもうポケカをプレイしていたので、あまり覚えていないのですが……。兄（タクト選手）が先に始めていましたので、いっしょにやりたかったんだと思います。

当時は父もかなり熱心にポケカをプレイしていたこともあって、対戦相手に困ったことはなかったと思います。父はいまやすっかり『Pokémon GO』にハマってしまって、ポケカプレイヤーとしての腕は落ちてしまいましたが……（笑）。

とにかく大ダメージを出して相手のポケモンを一撃で倒していくような戦いかたが得意です。ポケモンWCS2018で使ったレックウザGXのデッキも、レックウザGXの特性「しっぷうどとう」やピーピーマックスで大量のエネルギーを一気に付けて、序盤からいきなり大ダメージを出すロマンあふれるデッキでした。

反対に、兄はゾロアークGXなどが軸となる長期戦を見据えたデッキが得意なのですが、僕の手にはそういうデッキは合いません（苦笑）。兄弟でも得意な戦術がぜんぜん違うのでおもしろいです。

自分に合ったデッキを作ることが重要です。僕はまず、そのデッキに採用されうるカードを思いつく限りすべて試します。そのうえで使いやすいと感じたカードや何度も役に立ったカードを残します。“特定のデッキに対して強くなれるカード”はハマると強力ですが、そのデッキと対戦する回数が少なそうであれば抜いてしまいます。

最後に、サポートの枚数を調整します。目安は、10回対戦して大きな事故が1度も起こらないことです。この過程でいちばん大切なことは、異なる視点でデッキを見てもらうことです。多くの人の意見を取り入れることで、デッキの完成度はより高まります。

大会ではないのですが、2011年に行われた「ポケモンカードゲーム サマーカーニバル in 東京タワー」というイベントでの対戦が印象に残っています。

“チャンピオンに挑戦”という企画で、ポケモンWCS2010チャンピオンのコマツダ選手と対戦することができたんです。自分の実力を試すつもりで挑戦したら、なんと勝ててしまったんです。

自分の中でも、それがすごく大きな自信になったんです。これを契機に、その後の大会でどんどん勝てるようになりました。翌年のポケモンWCS2012で優勝できたのも、ここでつけた自信が大きかったと思っています。

いちばん思い出に残っているのは、ポケモンカードゲームDPのころのハピナスです。「ハッピーチャンス」という、エネルギーを付ければ付けるほどダメージがどんどん高くなっていく技が強くて好きでした。

イラストも可愛くて好きでしたよ（笑）。でも、考えてみるといまでもレックウザGXのような大ダメージを出すポケモンが好きなので、ポケモンの好みはあの頃からずっと変わっていないかもしれません。

これまでに最も多く参加したジムはカードキングダム溝の口店です。家から近く、小学生の頃からハーフデッキの大会に参加していたのを覚えています。ジュニア時代は、コミュニティを広げたり、自身の力を試したりといった目的でさまざまな場所に出かけていました。

年齢とともに通う頻度が落ちていたのですが、チャンピオンシップポイント制度ができてからはトレーナズリーグに参加するためにまた足を運ぶようになりました。

なんと先日、そのジムで中学時代の同級生と偶然再会したんです！　彼と会うのは3年ぶりだったのでビックリしました（笑）。こんな出会いもオフラインの場だからこそですね。