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"もっと"限界まで語りつくす! My Favoriteポケカ ヨネダタクヤ選手

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連載企画「"もっと"限界まで語り尽くす! My Favoriteポケカ」では、あの有名人やポケカ四天王など様々な人たちから話を聞いて、「My Favoriteポケカ」、すなわち「ポケモンカードゲームの中で気に入っているカード」を、回ごとにテーマを設けながら紹介してもらいます。


今回は、スタンダードレギュレーションの中で最も注目しているカードの「My Favoriteポケカ」というテーマで、ヨネダタクヤ選手にお話しをお伺いしました!



ヨネダタクヤ選手
ヨネダタクヤ選手
「ポケモンジャパンチャンピオンシップス2018 マスターリーグ」優勝、2016年に開催された「カメックスメガバトル日本チャンピオン決定戦」優勝など、数多くの大会優勝経験を持つ。1999年に行われた「トロピカルメガバトル日米交流戦」でも優勝している、長年のポケモンカードプレイヤー。コントロールデッキを得意とする。SNSでは、美味しそうなご飯の画像をよく投稿している。

――今日はどうぞよろしくお願いします。


こんにちは、お久しぶりです。ヨネダタクヤです。いつのまにかヨネタクと呼ばれることが多くなりました(笑)
ポケカを始めたのは、1996年に発売された「ポケットモンスターカードゲーム 第1弾 拡張パック」からなので、もうすぐ25年を迎えることになりますね。公式大会は出始めてから、かれこれ22年になります。2018年の日本チャンピオンとして第2期の四天王を務めさせていただきました。


――25年のポケカ歴に加えて、さらにはポケカ四天王のご経験をもお持ちのヨネダ選手ですが、今回は、その視点から見たスタンダードレギュレーションでの「My Favoriteポケカ」を、あえてお聞きしたいと思います!


トルネロスVMAXです。


トルネロスVMAX

今回、このカードを選んだ理由は2つあります。

まず、1つ目の理由としては、HPの高い「いちげき」のポケモンでありながら、高火力で戦えることです。拡張パック「一撃マスター」で「いちげき」のカードが新しく登場し、その中には、いちげきエネルギーヘルガーあくの塔といった「いちげき」のポケモンが戦うのをサポートするカードが多くあるので、トルネロスVMAXを見てすぐに、強く戦えるイメージを持てました。


――単体としても性能が高いうえに、「いちげき」のポケモンであることで、ほかの「いちげき」のカードからさまざまなサポートを受けられることは、たしかに強力ですね。


2つ目の理由としては、ゲンシグラードンEXと効果が似ているということです。現在のスタンダードレギュレーションでは使えないカードですが、過去にゲンシグラードンEXがメインのデッキを使っていた時期があり、かなり好きなデッキだったんです。そのデッキで大会に出て、世界大会の参加権利を獲得できたこともあって、トルネロスVMAXを見た瞬間に、このカードでデッキを作りたいなと思わず(笑)
これだけ長くポケカを続けていると、中には似たような効果を持つカードもあって、懐かしいという想いでデッキを作ることも結構ありますね。


――まさに、ポケカ歴の長いヨネダ選手だからこその視点ですね(笑)ただ、たとえ似たところがあっても、やはり違うところも多い別のカードです。具体的なトルネロスVMAXの使い方をお聞きしたいと思います。


実際の対戦の中で活きる場面を考えると、やはりワザ「ダイフウジン」による攻撃です。スタジアムがあることを条件としますが、240ダメージを与えることができます。240ダメージというのは、大体のポケモンVを倒すことができます。一方、ポケモンVMAXやTAG TEAM GXを倒すには、ややもの足りないダメージです。


――大ダメージではあるものの、それらのポケモンを1回のワザで倒すのは、そのままだと難しそうですね。


はい、ただ、トルネロスVMAXは「いちげき」のポケモンであるため、いちげきエネルギーの恩恵を受けることができ、いちげきエネルギー1枚につき、20ダメージを追加することができます。また、無色タイプのポケモンであることから、パワフル無色エネルギーの効果で20ダメージ追加することもできます。つまり、ダメージを加算するエネルギーを、デッキに最大8枚も入れることができることになり、それらのエネルギーをうまく使えば、ポケモンVMAXやTAG TEAM GXをも倒すことができます。


――240という大ダメージを、サポートやグッズを使わずに、エネルギーだけでさらに伸ばせるのは、たしかに強力です。


また、無色タイプであることの強さの1つとして、色んなタイプのカードと組み合わせられることがあります。トルネロスVMAXの弱点をついてくるのは雷タイプのポケモンですが、その雷タイプの弱点をつける闘タイプのポケモンであったり、あるいは、流行っているポケモンに対して強いポケモンをいれることができたりと、デッキ構築の楽しみがあるのもこのポケモンのいいところですね。


pokemon_champ_2020.jpg

ほかには、同じく「いちげき」のポケモンで、ポケモンVMAXでもあるいちげきウーラオスVMAXと比較して、ワザの効果でエネルギーをトラッシュする必要がない点がとても魅力的です。エネルギーをトラッシュしないというのは、次に戦うポケモンを育てる時間を作ることができるので。


――240という大ダメージでありながら、繰り返しそのダメージを出せる可能性が高いというわけですね。さて、それでは具体的にどういうデッキで活躍するかをお伺いできればと思います。




こちらのデッキです。トルネロスVMAXが「ダイフウジン」を使うためには、4個のエネルギーが必要です。そこで、なるべく早くワザを使えるようにするために、いちげきエネルギーを山札からつけることができるヘルガーを採用しています。


――しかも、トリプル加速エネルギーが入っていますね。トルネロスVMAXにまったくエネルギーがついてない状態からでも、ヘルガーの「いちげきのほうこう」を使って山札からいちげきエネルギーを1枚つけてから、手札からトリプル加速エネルギーをつけてあげれば、ワザ「ダイフウジン」が使えるようになるので、奇襲をしかけられそうです。


また、シュートスタジアムの効果で、ヘルガーの特性で受けた分のダメージを、ポケモンVMAXに進化する時に回復できるので、HPが高い状態で戦うことができます。あとは、ムゲンダイナVMAXのような闘弱点のポケモンに対しては、いちげきウーラオスVで倒すことができるようになっています。


――高いHPが無駄にならないようしっかり回復する手段や、トルネロスVMAX以外のポケモンでワザを使っていく作戦も用意されている、素晴らしいデッキです! ご紹介いただきありがとうございました。



――さて、このあたりで、ヨネダ選手のポケモンカードにまつわる思い出をお伺いしたいと思います。


初めてポケカに出会ってからもうすぐ25年近く経つので、ありすぎて何を話すか難しいですね(笑) 王道の話をすると、やっぱり「人との出会い」ですかね。公式大会に出るようになって20年以上経っているので、いろんな世代の方、日本の方はもちろん海外の方とも交流があったりと、ポケモンカードを通じた出会いがたくさんありました。そして、これからもあるだろうということは、やはり、ポケモンカードをやってきてよかったなと思うことの1つですね。


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ちょうど数か月前の話なのですが、20年前ハワイの大会に一緒に参加したアメリカのプレイヤーから突然連絡があって、ハワイでの大会のことや、当時のアメリカでの大会の話や写真を共有してもらったりして、懐かしさを感じるとともに、20年経った今でもそういう話ができるということが、嬉しかったですね。


ほかにも、海外に留学に行ったときに、ポケモンカードも何も持っていなかったんですけど、現地のポケカプレイヤーから「会いたい!」と突然メッセージが飛んできて、現地でカードを借りてポケカをしたり、そこからその流れで現地を紹介してもらったりと、交流ができて楽しかったのを覚えていますね。


――ポケモンカードをきっかけにして、交流が広がっていくのですね。


はい、もしポケカをしていなかったら存在しえなかった出会いがある、そのことがポケモンカードの魅力だと思います。


思い出については、話し出したら止まらないので、今回はこのくらいにしておきます(笑)


――まだまだたくさんありそうですね(笑) それでは最後に、これから挑戦されたいことについてお聞かせください。


ジュニア・シニアに向けたイベントを開催したいという思いはありますね。実は一昨年くらいにジュニア向けのオーガナイザー主催イベントに参加していて、イベントの内容は、僕と1対1で対戦ができたり、ポケカについて自由に質問や相談ができたり、といったものでした。


そこで対戦だけした子もいれば、事前に質問内容をびっしり考えて、まとめてきてくれる子もいて、楽しかったですね。実際、自分自身がジュニア・シニアを経験してきているからこそ答えられる悩みもあるので、そういうのも解消できる役に立てたら嬉しいなとは思います。


あとは、そのイベントに来てくれた子がチャンピオンズリーグなどの大型大会で上位に入っているのを聞いたりすると、頑張っているなーと逆に刺激がもらえたりもします(笑) なのでタイミングを見計らって、ジュニア・シニア向けのイベントにまた携われたら嬉しいなと思います。そういえば、イベントオーガナイザーの資格があるから自分で企画すればよいわけで、ちょっと考えておきますね(笑)


――ヨネダタクヤ選手、今日はどうもありがとうございました!

 

スズキナオト選手のインタビューが、本日更新で同時掲載されています。合わせてご覧ください。

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