• レギュレーション
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ヨネダ タクヤ

ヨネダ タクヤ

入賞履歴
ポケモンワールドチャンピオンシップス2018 マスターディビジョン ベスト32
ポケモンジャパンチャンピオンシップス2018 マスターリーグ 優勝
カメックスメガバトル 日本チャンピオン決定戦(2016年) 優勝
入賞履歴
ポケモンワールドチャンピオンシップス2018 マスターディビジョン ベスト32
ポケモンジャパンチャンピオンシップス2018 マスターリーグ 優勝
カメックスメガバトル 日本チャンピオン決定戦(2016年) 優勝

01 ポケカを始めたきっかけ

公式大会デビューの年にいきなり!? ハワイで行われた世界大会で優勝を飾る

ポケカを始めたきっかけを教えて下さい。

ポケカが初めて発売された頃から遊んでいたので……昔すぎて正確なことは覚えていないですね(笑)。ポケモン自体が大流行していたこともあって、周りがみんな遊んでいたのがきっかけのひとつだったと思います。

初めて公式大会に出場したのはいつですか?

1999年のポケモンカードチャレンジロード’99 SUMMERです。当時は8歳でしたが、ありがたいことに親が協力的だったので、地方の大会にも連れて行ってくれたんです。最初に出たのは大阪大会で、これは予選で負けてしまいました。つぎは仙台大会に出ましたが、これも負け。そのつぎの名古屋大会で初めて優勝できました。

そこで優勝したことによって、トロピカルメガバトル日本一決定戦に出場できることになりました。大会はハワイで行われたのですが、僕にとってはこれが初めての海外経験でワクワクしたのを覚えています。

その後行われたトロピカルメガバトル日米交流戦でも優勝されていますよね。

はい。この大舞台での優勝を味わったからこそ、20年経ったいまでもポケカを続けているのだと思います。そういう意味では、いまの僕を作り上げた原点とも言える経験でした。

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トロピカルバトル日米交流戦の思い出

日本一決定戦と同時に行われていたアメリカ大会で優勝したアンドリュー選手と、エキシビションマッチをしたことが印象に残っています。

日米交流戦ではスイスドロー形式で3回戦を行って、1回戦ではアメリカ3位の選手と、2回戦ではアメリカ2位の選手と当たったのですが、優勝したアンドリューはほかの日本人選手に負けたため当たらなかったんです。

それで大会終了後に声をかけて対戦しました。僕が勝ったので、正真正銘僕が世界一ですね(笑)。お互い言葉は通じていませんでしたが、カードの効果はそれぞれ分かるのでポケカを通してならコミュニケーションが成り立っていました。その後、アンドリューのお父さんがどうしても負けたことに納得できなかったらしく、僕の父が延々対戦に付き合わされていたそうです。そこでも僕の父が勝ったようなので、この年は日本の完勝ですね(笑)。

ちなみに、アメリカでポケカの大会が開かれたのはこのときが初めてで、僕を含めた日本の選手はハワイ州知事から招致されたのだと聞いたことがあります。本当かどうかは分かりませんが……(笑)。

02 得意なデッキ

コントロール系のデッキが得意…… だけど結果を出すのは攻めるデッキ?

得意な戦いかたを教えてください。

どちらかというと攻めるよりは受ける方が得意なので、コントロール系のデッキは上手に使えると思います。なんて言いつつ、結果を出したときに使っていたデッキは攻めっ気の強いものが多いかもしれないです(笑)。2018年のポケモンジャパンチャンピオンシップスで優勝したときのレックウザGXデッキは典型的な攻めるデッキですよね。

得意なデッキと勝てるデッキは別物ですか?

そうですね。僕は得意かどうかではなく、そのときの環境に合っているかどうかでデッキを選びます。なので、いつもどのデッキを使うか直前まで考えていますよ。先日のCL2020東京で使ったデッキも、完成したのは大会前日でした。

大会直前であればあるほど、そのときの環境に対する理解が深まっているはずなので、より適切なデッキを発見しやすいんです。2週間以上前に作ったデッキを大会でそのまま使うことはほとんどないですね。

03 デッキ作りで
大事にしていること

チャンピオンズリーグで勝つためのデッキと シティリーグで勝つためのデッキは違う

デッキ作りで大事にしていることを教えてください。

何のためにデッキを作るのかを考えることが重要です。チャンピオンズリーグで勝つためのデッキと、シティリーグで勝つためのデッキは違います。

たとえば、チャンピオンズリーグではスイスドロー形式で9~10回戦を戦うなかで1回しか負けることが許されません。対してシティリーグは5~6回戦って2回負けても決勝トーナメントに上がれる場合があります。

前者には安定感が強く求められますが、後者の場合は多少の安定感を犠牲にしてでも爆発力を高めた方がいいという考えかたができます。

昨今は数えきれないほど多くのデッキタイプが環境に存在しており、すべてを対策することは不可能に感じます。どのように取捨選択をされていますか?

すべてを対策するのはやはり無理だと思います。どんなデッキが多いのか、事前に環境を調査したうえで複数回対戦する可能性のある流行のデッキに絞って対策をしています。

じつはこの2年ほどは僕もいろいろなデッキを対策しようとしすぎたり、安定感が足りなかったりで結果が残せていなかったのですが、いまの考えかたに行きついてからは満足いくデッキを選択できていると自負しています。

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“ジラーチ&サンダー”デッキの誕生秘話

2018年10月頃から大流行したジラーチ&サンダーデッキは、じつは1999年に流行っていたデッキとおなじような考えかたに基づいて作ったものなんです。

1999年は進化ポケモンがあまり強くなく、たねポケモンが少ないエネルギーで素早く攻撃するデッキが流行していました。新たに作った“ジラーチ&サンダー”デッキも、マーイーカやゾロアといった進化前のポケモンを倒すことを想定しています。

じつは、20年前に活躍していたカードは“R団のサンダー”なんですよ。今回もまたサンダーが主軸のデッキなので、何か特別な縁を感じてしまいますね(笑)。

20年以上前の経験則に基づいてデッキを作れるプレイヤーなんてそうそういません(笑)。ちなみに、そうしたデッキのアイディアはいつ思いつくのですか?

散歩をしながら考えていることが多いです。体を動かしながらの方が、考えがまとまるような気がして。駅から家に向かって歩きながらだったり、近所の公園まで行ってみたり。思いついたデッキの動きを頭の中でシミュレーションしながら歩いていると、気づいたら1時間~2時間くらい経っていることもありますね(笑)。

04 一番思い出に残っている
大会、使用したカード

ジュニアからシニアに上がり練習不足を痛感 1年間の猛練習でふたたびトップに返り咲く

これまででいちばん印象に残っている大会(試合)は何ですか?

いちばん嬉しかったという意味では、バトルロードサマー★2004で優勝したときです。その前年の2003年に僕はちょうどジュニアからシニアに上がったのですが、対戦相手の平均レベルがいっきに上がったこともあって、勝てなくなってしまったんです。

練習量が足りないのかもしれないと父に相談したところ、その夏のバトルロードサマー★2003で北は北海道から南は福岡まで、ほぼすべての会場に連れて行ってくれたんです。そうしてひたすら数をこなして経験を積み、知識をつけたおかげで翌年優勝できたので、本当に嬉しかったです。

親御さんのサポートももちろんですが、的確なレベルアップを図って再起できるヨネダ選手もまたすごい。

ジュニア・シニアの選手は家族からのサポートがあるかどうかで大きく成績が変わると思います。僕はとくに恵まれていました。

それでいうと、マスターになって初めて日本一になれた2016年の日本チャンピオン決定戦も印象深いです。家族のサポートによる差などは関係なく、自身の力でしっかりと環境を読み、適切なデッキを選択しての勝利でした。これは実力で掴んだ日本一だと、胸を張って言えますね。

05 好きなカードとその理由

歴史が深すぎてもはや伝わらない!? 1997年発売のプクリンがお気に入り

好きなカードを教えてください。

1999年のトロピカルメガバトル日米交流戦で使っていたプクリンです……いまこのカードを知っている人がどれくらいいるのでしょうか(笑)。1997年3月に発売されたポケットモンスターカードゲーム 第2弾 拡張パック「ポケモンジャングル」に収録されていたカードです。

これまた歴史あるカードですね(笑)。

すこし古すぎるでしょうか(笑)。もう1枚挙げるとすれば、特性「ダストオキシン」を持ったダストダスですね。ポケモンWCS2013に出場したときに使っていたのですが、2011年と2012年はWCSに出られなかったので、久々の世界大会だったんです。それもあってとくに印象が強いです。

06 よく行くジム

つぎの目標は2度目の世界一! ジュニアの育成にも積極的な姿勢

日本一も世界一もすでに経験しました。この先はどのような目標に向かっていくのでしょうか?

もう1度世界一になりたいです。1回優勝しただけでは、たまたま勝っただけの可能性が否定しきれないので。

いやいやいや、たまたまで世界一にはなれないと思いますが……。

もちろん実力があってこそですが、ただ勝つだけでなく勝ち続けてこその強者であると思うわけです。競技者として、2度目のポケモンWCS優勝がいまの目標です。

その一方で、ポケカ界隈のために何か自分にできることはないかと考えるようにもなりました。ありがたいことに多くの人に名前を知ってもらえるようになりましたし、応援してくださる人もたくさんいます。

もし、これから僕とおなじようにポケカに熱中する子どもたちがいるなら、その道筋を示してあげたいと思っています。ポケカをやり続けてもいいんだということを見せてあげたい。

子どもたちがヨネダ選手のように強くなるためには、どんなことをすればいいですか?

まずは同年代のライバルを探しましょう。大会で結果を残しているジュニアの選手たちを見ていても、「この子には負けたくない!」という強い想いがモチベーションになっているのを感じます。

また、いい先生を見つけるのも肝心ですね。憧れのプレイヤーでもいいでしょう。その人がどんな練習をしているのか調べて真似する。分からなかったら直接聞きにいけば意外と答えてくれると思います。少なくとも僕はジュニアの選手に聞かれれば答えます。ぜひ気軽に声をかけてください(笑)。

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ポケカ以外の趣味は?

『Pokémon GO』で遊んでいます。ほかにはポケモンのゲームや、ほかのカードゲームをすこしだけ。基本的にはポケカ一筋です。何をするにしても、目標を高く設定してしまうとある程度時間をかけないといけないので、そうするとポケカにかける時間が減ってしまいます。

ほかのものに浮気できるほど僕はポケカで勝てていないと思っています。まだまだ成長できる伸びしろがあるし、欲しいスキルがいくつもあります。少なくともそれらがあるうちは、ほかのことに割く時間はないですね。

SNSではよく美味しそうなご飯を食べている投稿を目にします(笑)。

たしかに、食事は趣味と言えるかもしれませんね(笑)。新潟出身だからなのか、お寿司が大好きで月に1度は行きつけのお寿司屋さんに通っています。

そこではいつも決まって“ヒラメの生エンガワ”を頼むんです。普通、エンガワというとマコガレイなのですが、そこではヒラメが出ます。単純にマコガレイよりもヒラメの方が漁獲量も少ないですし、美味しいですよ。ちなみに、そこの社長さんは『ポケモンGO』にハマっているので、お店に行くとポケモンの話もよくします(笑)。

ポケモンの話ができる美味しいお寿司屋さん! いいですねぇ。

ぜひ行ってみてください(笑)。ほかにはてんぷらも好きです。しいたけのてんぷらは店によって差が出るので、しいたけが美味しい店はいいお店ですよ。って、ポケカのインタビューで何の話をしているんだ……。

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