明日8月19日からいよいよポケモンバトルの世界一を決める大会、「ポケモンワールドチャンピオンシップス2016(以下ポケモンWCS2016)」がアメリカのサンフランシスコで開幕します。

このポケモンWCS2016まであと1週間に迫った8月12日、この男性に話を聞きました。


今回はチャンピオンインタビューなので、いつもより難しい言葉も使ってます。

ご了承くださいませ!!



ー何年ぶりの日本一?何回目?

「17年ぶり。2度目の日本一」



2016年の日本チャンピオン、米田卓弥選手だ。


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米田卓弥選手とは・・・

2016年のポケモンカードゲームの日本チャンピオン。


ポケモンカードゲーム歴は19年。今年で20年。

ポケモンWCSの出場は今年で12回目。

ポケモンWCS2004では、シニア部門で世界一に輝く。

マスター部門での最高成績は2006年と2013年のトップ8。


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「ポケモンカードゲーム カメックスメガバトル」の予選について

ー初会場の愛知大会で優勝。使ったデッキはビークイン・ゾロアーク・イベルタル。


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ーなぜこのデッキに?

米田「オーロットBREAK、よるのこうしん、ゲッコウガBREAKがトップメタだと読んでいました。この3つのデッキに対して一定の勝率を保てるのがこのデッキでした。直前までゲッコウガのデッキを使う予定でしたが、チームメイトが「ビークインゾロアークを使いたい」と言い出したこともありこっちを使うことにしました」


[トップメタとは・・・大会環境の中心に位置する流行っていて強いデッキ。]


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ーチームメイトとは同じデッキを使うと決めていたのですか?

米田「ゲッコウガも使いたかったのですが、オーロットBREAKが少し辛いので悪タイプのポケモンが入ったデッキを使いたいという思いもあり、こちらのデッキに決めました」


ーこだわりポイントは?

米田バトルコンプレッサーを3枚入れているのと、XY1とXY8のイベルタルをそれぞれ2枚ずつ入れている点です。一般的なビークインゾロアークのデッキでは、バトルコンプレッサーが2枚しか入っていない構築が多いと思います。このデッキは、トラッシュするカードを選ぶのが難しいのですが、バトルコンプレッサーを使わないとポケモンばかり引いてしまうため、たくさんのカードをトラッシュする必要があります。選択肢が多くプレイングが難しいデッキです。イベルタル(XY8)が2枚入っているのも少し珍しい点かもしれません。対よるのこうしんデッキの勝率を上げるために2枚採用しています。闘魂のまわしをつけたバチュルを(シェイミEXの)スカイリターン一発できぜつさせられる確率を上げています。また、鋼デッキ相手にもポケモンのどうぐを封じるだけで強いです」


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ーその他何か補足する点はありますか?

米田アンノーンは実はクライマックスステージまで入れていませんでした。ここにはアリアドスとイトマルが1枚ずつで入っていました。時間が足りずデッキ提出が間に合わなかったチームメンバーはアリアドスを入れたままクライマックスステージを戦いました。アリアドスを入れる入れないは、きあいのタスキを入れた闘デッキがどれだけ多くいるかを予想して決めます」


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ー今同じレギュレーションの同じ大会に出るとしたら、同じデッキを使いますか?

米田「チーム内の練習だとゲッコウガのデッキの方が少し勝率が高いので、ゲッコウガで出てみても良いかなと思います」


ー大会に向けてはどういう準備を?

米田「春の大会の前には新しい拡張パックが発売しますので、発売後は毎週末チームで集まって練習しています。まずは流行っているデッキを一通り作ります。これらのデッキをブラシュアップして強くして、一通りのデッキで対戦し、その中のマッチアップの結果を踏まえて大会で使うデッキを決めます。また、これらの対戦を通じてみんなの対戦スキルを向上させています」


ー今練習している仲間は何人?

米田「実際に活動しているのは5、6人ほど。チームメンバーは、ほぼ引退組も含めると30人くらいはいると思います」


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「日本チャンピオン決定戦」について

ー参加者71人(Aリーグ含む)の中で、唯一メガジュカインEXのデッキを使いました。


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ーなぜこのデッキに?

米田「予選大会が全部終わり、予選で一番多かったのがよるのこうしん、次点でゲッコウガという印象でした。そして、この決勝大会ではゲッコウガが多くいるだろうと読んでいました。ゲッコウガに負けるデッキは使えない。そして、ゲッコウガに絶対に勝てるのがメガジュカインEX、ということでメガジュカインEXのデッキを使うことに決めました。この決勝大会においては、環境を読むプレイヤーはよるのこうしんを意識してゲッコウガを使い、読まないプレイヤーはよるのこうしんを使う。つまり、よりレベルの高いプレイヤーがゲッコウガのデッキを使うと考えていました。僕のプランでは、ゲッコウガと3回当たり3勝する。スイスドローの上位にいけばいくほどゲッコウガに当たるだろうと。ということでメガジュカインEXは握れないデッキではありませんでした」


160818_05.pngのサムネール画像

θストップを持つメガジュカインEXは、

特性に頼るゲッコウガBREAKに無類の強さを誇る



ーよるのこうしんのデッキを相手にすることについてはどう考えましたか?

米田「ゲッコウガ対策はメガジュカインEXを使うだけで十分ですが、よるのこうしんを使う人が大勢いるのは分かっていたので、よるのこうしんの対策は別途用意する必要がありました。よるのこうしんの対策カードはミュウとガマゲロゲEXです。最初はガマゲロゲEXとミュウが入っていない状態でテストしていて、よるのこうしん相手にもある程度勝てていたのですが、デッキの中身がバレてからは勝率が怪しくなってきて、ダブル無色エネルギーも入っているしガマゲロゲEXも入れようかなと。ガマゲロゲEXを入れてからは、よるのこうしん相手にも勝率が8割近くまで上がりました」


ー具体的にはどう戦うのですか?

米田「実は3段階くらいあって、1. ガマゲロゲEXでブルブルパンチをする 2. ガマゲロゲEXを突破されるとして、こわいおねえさんで相手のリソースを切る  3. そして最後に待ち構えるのはHP220のメガジュカインEX。この3段階の組み立てで相手は突破できるのか? そこまで相手のよるのこうしんを使うプレイヤーがうまくプレイできるのか? と考えると突破するのは簡単じゃないはずです」


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ー他に意識していたデッキはありますか?

米田「もう1個見ていたデッキがオーロットBREAK。メガジュカインEXを2匹回して、ジャギドセイバーで回復をしていればなんとかなるケースが多い。これに加えて、次元の谷に頼りきっているデッキ相手には、こわいおねえさんで次元の谷をトラッシュし、さらにリソースをカットしていけば、相手はエネルギーが足りなくなりワザを使えなくなることも出てきます」

*米田選手のデッキは、スタジアムが5枚とこわいおねえさんが2枚入っている。


ー予選は3勝2敗

米田「当たったデッキは、ゲッコウガBREAK、ゲッコウガBREAK、よるのこうしん、オーロットBREAK、オーロットBREAK・メガフーディンEX。最初の3回戦はすべてサイド6-0で勝ちました。4戦目のオーロットBREAKは時間切れでサイド差で負けました。5戦目はサポートを引けず、ミュウだけの状態ですぐに負けました」


ー決勝トーナメントは3連勝

米田「1戦目はオーロットBREAK・メガフーディンEXのデッキ。ミュウでジュカインEXのアサシンクローを使って勝ちました。2戦目がダークライEX・ギラティナEX。正直当たりたくなかったデッキです。先攻2ターン目にガマゲロゲEXでブルブルパンチをしたら相手が展開できなくなったので、そこからマウントを取り続けて勝てました。決勝はゲッコウガが相手でしたが、なかなかM進化できず、負けそうなくらいの接戦になってしまいました」


ー優勝して泣いてましたね。

米田「(17年ぶりの日本一について)17年間は長かった。嬉しかった。チームと家族が喜んでくれました。2位と3位は何度もとっていたので、決勝で苦戦しているのを見ていたチームメイトは、「また2位かよ」って思っていたらしいです」


ーデッキについて詳しく教えてください。2種類のジュカインEXが2枚ずつはいっていますが?

米田「練習をしていてライボルトEX・ダストダスのデッキが意外ときつかった。こっちはジャギドセイバーで100ダメージしか与えられず、向こうは110。さらにうねりの大海で回復してくる。打点が出るポケモンを1匹入れると良いことに気づき、130ダメージを出せる方のジュカインEXを2枚入れた。相手をどくにできるとアサシンクローの方がダメージが出ますが、ダストダスが入っているデッキ相手には通用しないので、130ダメージの方のジュカインEXが必要でした。また、ミラーマッチ(同じデッキ同士の対戦)になった場合も130ダメージのジュカインEXがいた方が強いです。地味な点ですが、時間稼ぎしたい際に、こうそくいどうの1/2の方がねむけどくの1/4よりも確率が高いです」


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ーその他カードの配分について

米田「シェイミEXは2枚。(サイドを2枚とられるリスクについて)もともとポケモンEXが入っているデッキなので、シェイミEXを入れない理由はありませんでした。先攻でメガジュカインEXに進化したいのですが、トレーナーズポストを入れていないので巨大植物の森の枚数を最大の4枚まで増やしました」


ーすぐにメガジュカインEXに進化できると、よるのこうしん相手の隙が減りますよね

米田「そうです。巨大植物の森4枚に加えて、パラレルシティも1枚入れてます。こわいおねえさんも2枚入れています。本当はダブル無色エネルギーも4枚入れたかったのですが、スペースが足りず3枚にしました。次点で入れたかったカードはちからのハチマキです」


ーシェイミEXも採用していて、プラターヌ博士とNが4枚ずつ入っているのは珍しいですね

米田「(特性「もりののろい」をもつ)オーロットを意識して、サポートは厚めに積んでいます。グッズは必要最低限しか入っていません」


ーXY11が発売して2日後の大会でしたが、XY11を含める大会で良かったですか?

米田「発売直後に大会をやるのはなんとも思っていません。昔の大会もそうでした。発売2日後に地区大会があったり、大会期間中に新しい商品が出るとかもよくありました。発売直後の商品を含む大会をやることになんの不満もありません」



千葉大会二日目のBWレギュレーションの大会について

ーBWレギュレーションの大会でも日本2位。すごいですね。おめでとうございます。

米田「ありがとうございます。この日は運が良かったです」


ーXYレギュレーションとBWレギュレーションの違い

米田「BWレギュレーションはやりたい放題できます。カードが全体的に強い。ジラーチEXだったり、すぐにロックをかけられたり、ブースタービークインだったり。カードパワーが高いカードが多すぎて対策のしようがなかったりします。XYとの一番の違いは、やっている人が少ないので、メタがない。みんなが何を使ってくるかの読みが難しい。僕はランドロスEXをレジロックEXで強化するデッキにしました」


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ーなぜこのデッキに?

米田「悪タイプのデッキが多いと読みました。あとは、ライコウ・シビビールが強い。

この2つに勝てるデッキを選びました。悪デッキに対しては、闘タイプのポケモンを使うことでダークライEX(BW4)を出させません。雷タイプ相手には全体的に弱点を付けます。

あとは、寝不足だったので、簡単なデッキを使いたかった。(笑)レッドカードとこわいおねえさんが入っているので、思考停止で相手の邪魔をできます。ジラーチEXが入っているのでこわいおねえさんも使いやすいです」


ー結果2位、大会振り返ってみてどうですか?

米田「運が良かった。プレイングの自己評価は50点もないです。BWレギュレーションは個人的に先攻が強いレギュレーションだと思っているのですが、じゃんけんに勝ちまくってほとんど先攻を取れました。1日を通じて1回しか後攻になっていないような気がします」


ープレイングは50点とのことですが

米田「決勝戦は足し算をミスっていました。プレイングもミスっていました。簡単なデッキを選んだつもりでしたが、足し算を間違えたくらいなので、眠いときは使わない方が良いデッキだったのかもしれません(笑)」


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世界大会、ポケモンWCS2016に向けて

ー環境をどう読みますか?

米田「海外には日本になかったデッキがいくつかありました。カメックスメガバトルとは全然違います。ガマゲロゲEXとマナフィEXの水タイプのデッキだったり、よるのこうしん・ビークイン、ガマゲロゲEX・ギラティナEX、ダークライEX・ギラティナEX、イベルタル・ゾロアークなど、海外で人気のあるデッキは日本とは違います」


ー昨年のポケモンWCS2015米田選手は残念な結果でした。良い準備はできてましたか?米田選手は、ガマゲロゲEXとゲノセクトEX(BW9)にドラミドロ入ったデッキを使っていました。他のチームメンバーの人たちは、メガライボルトEX・メガヤンマ(XY4)やゲンシグラードンEX・レジロック(XY-P)のデッキを使っていましたね

米田「昨年は忙しくてあまり準備できていませんでした。とりあえずグラードンに勝てるデッキを用意しました。よるのこうしんがフラダリの奥の手が禁止になることで増えるのは分かっていましたが、ここまで多くて、ここまで厳しいとは思っていませんでした」


*昨年のポケモンWCS2015では、海外のプレイヤーが使うよるのこうしんデッキが大躍進した。当時このタイプのデッキは日本ではあまり流行っていなかった


ー国内の大会と海外の大会では何が違う?

米田「大会形式が違います。海外は、2本先取のマッチ戦でスイスドロー。トーナメントに上がれるのは上位8人になります。日本は、一度負けたら終わりの大会形式なので、負けないデッキを組みます。海外のマッチ戦の場合は1回は負けられます。一回負けても良いデッキを組むことができます。デッキを組む上での考え方が変わります」


ー他には?

米田「海外は会場が寒い(笑)。日本語が通じない。海外は対戦と対戦の間に休憩時間があります。日本は早く予選を抜けない限り休憩がありません。海外は対戦をした相手と仲良くなることがよくあります。日本の大会は終わったらすぐはけますが、ポケモンWCSは終わったとに話せる猶予が少しあります」


ー世界大会は楽しい?

米田「楽しいです。間違いない。ただ、大会形式は好きじゃないです。スイスドローを抜けられるのがトップ8では少なすぎる。当日の運要素の依存度が高く勝ち上がるのが難しすぎる。ベスト16か32まで抜けられるようになると良い。でも普通に海外の人と対戦するのは楽しいです。Day1からの人は2日間朝から晩までカード対戦です。昔はLCQ(ラストチャンスクオリファイヤー(当日参加の現地予選))が終わったのが夜中の3時で、翌朝7時か8時集合して大会開始なんてこともありました」


ー今年はどう?期待しても良い?

米田「今年は準備しました。ただ、『ポケモンGO』が7月中旬に配信され、練習せずに公園に行ってしまったチームメイトがたくさんいました。1週間練習期間が無くなりました(笑)」


ー今年のポケモンWCS2016、ぶっちゃけ何のデッキを使う?

米田「記事に書かないなら教えます(笑) "ごにょごにょごにょ" です」


ーなるほど。おおっと!読者のみんなにはまだ秘密です!


ー最後に、ポケモンWCS2016に向けて一言

米田「最後まで練習してプレイングを磨いて、本番間違えないようにします」


ー目指すは

米田「世界一」



今年は米田選手の年だった。最強のチャンピオンだ。これはポケモンカードゲームでトップを目指すユーザーなら誰も異論はないでしょう。それくらい今年の米田選手の活躍はぶっちぎりでした!

が、それは日本国内での話です。

この最強の日本チャンピオンが世界でどれほど通用するのか、今年の勢いのまま世界の頂点もとってしまうのか、世界大会の結果が楽しみです。



生放送で、ポケモンWCS2016の大会中継をぜひチェックしてください。




ニコニコ生放送

「ゲーム部門」「カードゲーム部門」「『ポッ拳』部門」

の様子を、「ニコニコ生放送」で配信中!

1日目:820日(土)午前1時 開始予定 日本時間

URL:http://live.nicovideo.jp/watch/lv270742807

2日目:821日(日)午前1時 開始予定 日本時間

URL:http://live.nicovideo.jp/watch/lv270742936

3日目:822日(月)午前1時 開始予定 日本時間

URL:http://live.nicovideo.jp/watch/lv270743098


twitch

「ゲーム部門」「カードゲーム部門」「『ポッ拳』部門」

の様子を「twitch」で配信中!

英語での解説になります。

ゲームURLhttps://www.twitch.tv/pokemonvgc

カードゲームURLhttps://www.twitch.tv/pokemontcg

ポッ拳URLhttps://www.twitch.tv/pokkentournament

※1日目~3日目の開始時間はニコニコ生放送と同様です。



ケモンワールドチャンピオンシップス2016(ポケモンWCS2016)」とは?

「ポケモンワールドチャンピオンシップス」は、ポケモンのゲームとカードゲームの世界大会。毎年、世界中から多くのプレイヤーが参加し、世界チャンピオンを巡って熱いバトルが繰り広げられる。今年は新たに、『ポッ拳』部門が開催され、ますますパワーアップ!

URLhttp://www.pokemon.co.jp/ex/wcs2016/


開催日 : 2016年8月19日(金)~21日(日)いずれも現地時間です。

開催場所 : アメリカ合衆国 カリフォルニア州サンフランシスコ市

       San Francisco Marriott Marquis

実施部門 : ゲーム部門、カードゲーム部門、『ポッ拳』部門



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イベントマスター コウヘイ

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